シン・とある派遣生の中国探訪記〜ハケタン〜

中国で働き始めたとある派遣生。誰かに教えたくなる小ネタを中心に“リアルな中国の日常”をお届け!

【中国の車事情】#01 EVメーカーの浸透度

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みなさんこんにちは! 大家好! "ハケタン”へようこそ!

今回は”EVメーカーの浸透度”について。中国で目覚ましい普及を遂げるEV(BEV/PHEV)車ですが、一般消費者への認知活動はどのようにして行われているのでしょうか。

調査開始

こちらは市内で人気のSC(○○ぽーと相当)。地下階は食料品、1階は宝飾品・化粧品、中間階はアパレル、上層階はレストラン街。日本でもお馴染みのフロア構成です。

・・・しかし!日本のSCとはまるで異なる点が一つ。

車のショールームがたくさん!ででーん!と並んでいます。

1階の様子がどうやら違う

様々な自動車メーカーがブースを出展。このSC内にはなんと8箇所!来客者の目に必ず入る1階、さらには出入口近くにあるのもポイント。上層階には展示車を運べないからでしょ、は禁句

どんなメーカー?

どんなメーカーが出展しているのでしょうか?細かいことは分かりませんので、詳細は割愛とさせていただきます。

中国テスラ(中国特斯拉)

外資企業による中国での自動車生産において、地場企業との合弁を作らず独資で進出した初めてのメーカーがこの中国テスラ。中国本土に自社のスーパーチャージャーを10,000台以上保有。この日も来店客が絶えず、人気の高さが伺えます。

テスラ

シャオポン(小鵬)

日本では「シャオペン」と表記されることが多い小鹏。アリババの支援を受けるメーカー。四声の発音を間違うと「ぽっちゃりさん」の意。

シャオポン

リ・オート(理想汽車)

PHEV SUVをラインナップする新興メーカー。理想ONE及びL7/L8/L9の4ラインナップ。個人的には一番好みのスタイリング。

理想汽車

HUAWEI華為技術

日本でも有名なあのHUAWEIが、自社スマートカーブランド「AITO」の車とスマホ、スマートウォッチ、TVなど自社製品を合わせて展示。同社では同一人物が自動車関連事業部と消費者向け事業グループの経営責任を兼任('21年時点)。車とスマートデバイスの融合はますます進むかも?

ファーウェイ

Neta(哪吒汽車)

昨年、急速に躍進し、新エネルギーメーカー売り上げ台数で8位にランクイン。報道では「ブラックホース」と称えられたEV新興メーカー。一番尖っている印象を受けました。

ネタ

キャデラック(凯迪拉克)

キャデラックのBEV車を展示。詳細情報は不明。今度行ってみたいと思います。

キャデラック

ラントゥ(岚图)

'21/6月に独立を果たしたハイエンド車を販売する新興メーカー。中国車では珍しいMPV(ミニバン)を販売。輸入車ミニバンは非常に高価であり、代替車として需要爆増が見込まれる?

岚图

AVATR(阿维塔)

複数会社による資本提供を受けて発足。昨年、初めての車種となる「阿维塔11」を発表。他社バッテリーやPF提供を受ける新興メーカー。

AVATR

AVATR

SUVとクーペのミックススタイル、意匠性の高い大径ホイール、カラードキャリパーオプション(しかもBrembo!)など、トレンドと付加価値詰め合わせのEV車を販売。

まとめ:日本とは桁違いの浸透度?

今回は「EVメーカーの浸透度」がテーマでしたが、振り返って見れば各メーカーのご紹介となってしまいました。すみません。しかし、大型SCの1階にこれだけ出展が進んでいるというこうとは・・・それだけ消費者にとって大きな関心があり、浸透度しつつある、ということではないでしょうか。これだけのメーカーが並ぶ姿は、日本のSCではまず見かけないと思います。

また、今日ご紹介した8メーカーは全て、BEV車・PHEV車を専業とする新興メーカーに分類されます。伝統的な車両を販売するメーカー(いわゆる国有系など)は見かけません。

販売網・販売台数の拡大に向けて、これからも目が離せなさそうです。

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それではまた!再见!

本日のハケタンつぶやき

昨年、23社の中国EV企業が倒産したそう。生き残りをかけて、熾烈な争いが繰り広げられています。