シン・とある派遣生の中国探訪記〜ハケタン〜

中国で働き始めたとある派遣生。誰かに教えたくなる小ネタを中心に“リアルな中国の日常”をお届け!

【中国の交通事情】自動車だけじゃない?地下鉄の自動運転事情

「とある派遣生の中国探訪記」ハケタンのイメージイラスト
みなさんこんにちは! 大家好! "ハケタン”へようこそ!

今回は中国初の”完全無人運行地下鉄”として開通した「蘇州軌道11号線」開業ニュースについてご紹介いたします。

鉄道における「自動運転」とは?

鉄道における自動運転レベル(GoA=Grade of Automation)は下図ように分類されます。新規開業した蘇州軌道地下鉄11号線は最上位のGoA4(自動運転)になります。日本国内でもGoA4レベルは一部導入されているようですが、地下鉄・JRではまだ導入が進んでおりません。

[caption id="attachment_1140" align="alignnone" width="537"] 日本経済新聞社[/caption]

上海と蘇州を結ぶ「蘇州軌道11号線」の立ち位置

今回新規開通した「蘇州軌道11号線」は上海市と隣り合う江蘇省蘇州市を走る地下鉄です。もともと上海には上海Disney駅などを有する「上海軌道11号線」が存在していましたが、今回、商業・金融の中心となる上海市と、同じく経済の重要な役割を担う蘇州市を結ぶ路線として新規開業しました。この路線の開通により、上海〜蘇州が1時間圏内となり利便性が高まりました。この周辺は隣接する浙江省北部と合わせて「長江デルタ」と称され、中国GDPの20%以上を担う重要拠点として認知されており、経済活動の更なる活性化が期待されています。

開業の様子を見てみよう!

本路線が開通したのは6月中旬のこと。ここからは開業当日の様子をお届けしたいと思います。

↓蘇州軌道11号線の始発・終着駅。この駅を拠点に上海軌道と相互乗入れします。乗り換えは5分以内&保安検査なしと大変便利です。

↓停車駅の一覧。従来も蘇州〜上海をつなぐ別の鉄道(高鉄)はありましたがスキップされる駅が多く、今回の開業により利便性が向上しました。

↓車内の様子がこちら。完全自動運転のため、車掌室は存在しません。そのため列車前方には進行方向を見渡せる窓があります。

 

↓車速が分かる計器も。最大100km/hで運行します。

↓自動運転コントロールセンターの様子。一般利用客からも一部部屋内が見えるようになっています。

まとめ

本日は中国初となる「自動運転」の地下鉄のご紹介でした。あらゆる分野で自動化、知能化が進む中国の片鱗が見えたように思います。なお、2025年を目安に上海裏東空港と蘇州を結ぶ鋼鉄の建設も予定されているようで、今後、益々の経済発展が見込まれるようです。

「とある派遣生の中国探訪記」ハケタンのイメージイラスト スマホをもつ人
それではまた!再见!

本日のハケタンつぶやき

精度の良し悪しやコストの有無はさておき、新技術を導入し実際に運用するところまでこぎつけられることは本当に凄いことだと思います。気付けば国内線の搭乗ゲートも自動顔認証に移行していました。この時流に応じた即行動・即実践を実現する根源はなんなのでしょうか・・・。