シン・とある派遣生の中国探訪記〜ハケタン〜

中国で働き始めたとある派遣生。誰かに教えたくなる小ネタを中心に“リアルな中国の日常”をお届け!

【中国の車事情】中国トレンド満載!上海MSの振り返り(1)

「とある派遣生の中国探訪記」ハケタンのイメージイラスト
みなさまご無沙汰しております。 大家好!好久不见! "ハケタン”へようこそ!

今回は4月に行われた上海モーターショーについてお届けします。日本でも多く報道がなされておりましたがここで改めて振り返りをしたいと思います。一緒にみていきましょう!

上海モーターショーの概要

名前の通り上海にて開催される中国最大級のモーターショー。今年は4月18~27日までの10日間開催されました。北京と交代で毎年開催されています。今年の開催地「上海国家会展中心」の敷地面積は東京ドーム8個分。出展企業は1,000を越え、実に100車種近くの新車が発表されたそう。中国はここ数年、年間2千万台を売り上げる世界有数の自動車市場であり、世界各国の企業がアピール合戦に勤しむのも納得です。

今回の上海MSのキーワード

今回の上海MSではいくつかキーワードがあったように思えます。なかなか写真や文章ではお伝えできないことばかりで恐縮ですが、先に、私なりの結論を書きたいと思います。

①中国メーカーの躍進・・・正確な音声認識、AI機能、大型ディスプレイ搭載、室内多感覚連携(フレグランス、シート連動)による体験価値向上、外観向上(サッシレス・ドアハンドルレス)など目を見張るアイテムを揃えた車両が多数並びました。自国のお客様の嗜好や期待値をきっちり把握し迅速に・確実に商品に落とし込む点は中国メーカーの圧倒的な強みといえます。全世界を市向けに持ち、「中国特化」に踏み切れない他国メーカーにはなかなか勝ち目ありません。。。 ②外資メーカーの対応・・・中国市場への意識を本格化する企業と遅れる企業が明確化したように思います。ここは後ほど写真でお届けします。 ③充電戦略対応・・・振興3メーク(NIO、シャオポン、理想)は500kWクラスのスーパチャージャー設備投資を進めています。インフラがなければ自社で増やして顧客のロイヤリティを高めていく作戦(?)です。凄い。 ④高性能・高級価格帯への参入・・・BYD仰望「U8」や高合「HiPhi Z」など、中国メーカーの高級価格帯への商品が増えてきました。それに合わせて欧州高級ブランドも展示に力を入れていました。こちらは次回の投稿でお届けいたします。

その他のトレンド・・・

ここからは写真多めでご紹介いたします。先ほどの4つ以外にもトレンドがありました。それはキャンプ・オフロード系のトレンド。早速見ていきましょう。

↓新発売のBZ3。開発はTOYOTAとBYDの協業です。BEVですが背景にはキャンプシーンが。SUV専門ブランドJETOUR。未発売ですがPHEVで18万元程度。安い。当然ヒッチも付いています。内装はSUVらしく水平基調でシンプルですが大画面ディスプレイ搭載です。↓PHEV仕様のフレーム車。展示もおしゃれですね。 ↓こちらはJETOURのコンセプトモデル。ドアは観音開きで内装は先進感が漂います・・・   

↓次はTOYOTA1 BZ4。背面にバイクを乗せてオフロードコンセプトになっていますね。 

↓今回、少々ネットを騒がせたことでもお馴染みのBMW MINI。ルーフテント仕様です。  

長城汽車SUVブランドHAVALの展示コーナー↓インパネはシンプルです。中国のお客様は比較的サンルーフ仕様が好みな印象です。    

写真は以上です。この写真以外にも各社たくさんのコンセプトを出していました。このブームにいち早くキャッチアップできる企業が一儲けできそうです。

まとめ:行って良かった上海MS

今回は上海モーターショーについてのご紹介でした。ここでは全体の極々僅かな部分しかご紹介できませんが、改めてお伝えしたいのは中国市場と中国メーカーの発展と成熟の速さです。世界には見られないトレンドをどんどん生み出し、自ら市場価値を生み出していくその姿勢にはただただ圧倒されました。次回は④高性能・高級価格帯の回をお届けします。

「とある派遣生の中国探訪記」ハケタンのイメージイラスト スマホをもつ人
それではまた!再见!

本日のハケタンつぶやき

今回出展がなかった有名企業の一つに「テスラ」があります。テスラとしても中国マーケットは非常に重要なはずですが、出展していない背景には何があるのでしょうか。市場に対して既に十分に魅力を伝えきれているからなのか、はたまた、”歴史が繰り返される”のを防ぐためだったのか。真意は分かりかねます。詳しい方、教えてください。